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第7章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *明智光秀ルート*
その一瞬、光秀の瞳がガラス玉のように表情を無くす。
「―――っ」
今のは、羽織のことか…?
しかしその真意を、聞いてはいけないような気がしていた。
光秀もまた、すぐにいつもの、感情の読めない笑みを見せた。
「ここまで言えば、お前も少しは大人しくなるか?」
「…すみません」
俯いて、上目にチラリを光秀を見れば。
首を傾げ、わざとらしいほど不服気な顔を作って見せた。
「間違えました……ありがとう、ございます」
ハナの一言に、光秀の瞳が再び、優しく緩む。
「秀吉の躾の賜物だな。お前は素直で、良い」
端正なその顔が、ハナに向かって笑みを見せる。
その顔を見つめながら。
ハナは、傘の柄をしっかり握りなおした。
――せめて、この雨からだけでも。
――…この人を、守りたかった。