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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第7章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *明智光秀ルート*





――思考が乱れ、混濁とする。



三成や秀吉の役にも立てず。

書状を届ける、ただそれだけのことすらまともにできず。



「――…家康っ」



振り返ることなく、その腕を飛び出した。



「ごめ…な、さいっ…」







『――…光秀さんのこと、好きなんでしょ?』







「…ふっぅ…うっぅ…」

嗚咽が漏れる。

その願いは、禁忌だとわかっていたのに。
胸の奥底深くに閉じ込めていた想いが、家康の言葉によって溢れ出す。

やけに温かな雨の雫が、いくつも頬を伝い落ちていく。

温かいだけ、ハナの心が冷えていく。
切れた鼻緒に指をかけ、ハナはその場に蹲り、声を堪えて雨に打たれていた。







――…不意に、雨の音が遠のいた。







「――こんなところで、どうした…小娘?」







揶揄うような、低い声音がハナの頭上からかけられた。
はっとして、顔を上げる。

そこに、白銀の髪が見えた。

「光秀さん…っ」

黄金色の瞳を細め――…光秀がいつもの笑みを浮かべて、そこにいた。


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