▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
しかし、愛を紡ぐその声音は、苦し気に震えていた。
「今まで、ごめんっ……政宗は私のこと揶揄ってるんだと思って、ずっと気持ちを我慢して……結局、政宗を怒らせちゃった…」
「…怒ってる、わけじゃない…」
「でも、お仕置き…なんでしょ?」
ハナが、目隠しを指差して首を傾げる。
「あぁ……そうだったな」
そう呟いて、政宗が苦笑を浮かべた。
ハナの声を聴くごとに、胸のうちの黒いものが抜け落ちていく心地がしていた。
「さっきの我儘……今なら、言えるよ。聴かないでいいから、聞いてほしいの…」
「―――…いくらでも…」
頬へあてられたハナの両手を、政宗の手が頬から離し、ハナを安心させるように握りしめた。
そして、そっと両の手の甲に口付けた。
震えるハナの手から、安堵したように力が抜けていくのを感じた。
「私の我儘はね…政宗の隣で、同じ景色を見ていくことなの……政宗の目に映る世界を一緒に感じていたい」
帯揚げを伝って、再び雫が頬を伝い落ちた。
「でも、やっぱり戦は怖い―――…戦が起こる度に、きっとね、私……政宗に行かないでって言いたくなるよ。政宗に何もしてあげられないのに、私の気持ちばかり、押し付けたくないっ」
「……ハナ」
「今だってそうだよ……私、政宗に何もしてあげられなくて、政宗に我慢させてるでしょ?」
「……おい、ハナ?」
「私ばっかり……き、気持ちよくて…っ私、こういうこと慣れてなくて……本当は、何かしてあげたいのに…ごめん―――」
「―――ハナ!」