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第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
焦らすつもりなんて、なかった。
すぐにでもハナを高みへ昇らせて、果てる姿を見たいと思っていたはずなのに…
ハナの絶頂が近づいた途端、その躰から甘い香りが噎せ返って―――…
政宗の内に、どす黒い欲望が湧き上がった。
それは凶暴なまでに甘美なもので。
染まっていく欲望が、ハナを求める心を歪めていった。
このままハナの躰を貪ったなら―――…
この瞬間が終わってしまう。
満足なんて、程遠いまま。
「…まさ、むね…ぇっ」
目隠しをされ、爆ぜることなく燻る熱を抱えたまま、ハナが躰を震わせている。
今すぐその躰をかき抱いて、思う様甘やかしてやりたいと思う自分。
この蜜事が、終わってしまうことを恐れる自分。
相反する願いが、政宗の中で鬩ぎ合う。
どちらが本当の自分なのか。
「気をやるにはまだ早い…俺は全然足りてない」
その呟きだけは、真実だった。
甘い蜜の香りを纏い、躰が熱を上げるほどに、香り立つ華。
―――…やっと捕まえた、愛しい女。
この瞬間が終わったならば、またこの腕から逃げていくのだろうか。
……それなら、いっそ。
―――…ソノ身ヲ、喰ラッテシマオウカ。