第9章 目指せ頂点
第二関門を突破し、次のステージへと向かう。ここでだいぶ先頭との距離を縮められたはず。かっちゃんと焦凍くんの姿が見えた。最終関門は地雷原。ここも飛んでいこう。それならあの2人に追いつける。
もう少しでかっちゃんと焦凍くんを追い抜ける。その時後方で大爆発が起きた。羽を休めず後ろだけを振り返る。そこには爆風に乗ったデクがものすごいスピードで飛んできていた。
『あっ、ぶな!』
まっすぐ飛んでくるデクをギリギリのところで避ける。あの仮想敵の部品をこんな風に使うなんて。すごいけど私も負けられない。力強く羽ばたかせてデクを追い抜こうとする。
着地際に体を方向転換させたデクは、部品を大きく振りかざしてわざと地雷を発動させた。
『っ、わあああああ!!』
地雷で発生した爆風に飲まれ、空高く飛ばされる。ぐるぐる回転する身体を何とか止めて、コースへ戻ろうと全力で羽を切る。スタジアムの入口が見えたところで着地し、あとはラストスパートをかけて全速力で突っ走る。
結果は4位。最後までかっちゃんと焦凍くんを抜けず、デクに追い越されてしまった。以前の私なら4位で満足していたけど、今は違う。こんなにも悔しい。でも、だからこそ、もっと上へ目指したいと思えてなんだか楽しくなってきた。
2種目はすぐに行われる。2~4人チームを作り、順位によって割り振られたポイントを奪い合う騎馬戦。つまりは上位であればあるほど、ほかの人から狙われやすくなる下克上サバイバルだ。
1位のデクはなんと1000万ポイント。一斉にみんなの視線がデクに集まった。