第8章 つかの間の休息
は普通科に知り合いでもいんのか?さっきBクラスに行ってたのになんでCクラスに行くんだ?から目を離さないように見守りながら、頭の中でぐるぐる考える。
そうか。はCクラスに好きな奴がいるんだ。そいつと仲のいい友達がBクラスのあの金髪爽やか野郎だ。好きなやつに渡す前に、嫌いなもんとかねぇか確認したんじゃねえか?俺って超頭良くね?探偵とかなれそうだ。
おっと、Cクラスから男が出てきた……なんだあいつ。すげぇクマ出来てんぞ。ってあーゆうやつがタイプなのか?
「ヒーロー科か?普通科になんか用?」
『あ、すみません。ちょっと人を探してて…』
「……それ渡しに?」
『あ、ああ~まあそんな感じです』
「ふ~ん……渡しといてやろうか?」
なにしてんだよ。早く渡せ。あ、あいつも手ぇ出してんじゃん。なんだよ。が弁当作ってくるの分かってたのか?くそ、なんだかムカつく。
『いいえっ!自分で渡すので大丈夫ですっ!ありがとうございます』
「あ、そう」
あれ、渡さねぇのか?男に深々お辞儀をして、Aクラスに戻ろうとする。男も受け取ろうとしてたのになんで渡さなかったんだ?次の授業でずっとその事を考えていた。
また次の休み時間。弁当を持ったと緑谷がなにか話している。瀬呂と切島と話しながら何となく耳を傾ける。が、2人の声のボリュームが小さくて、内容までは聞こえなかった。なんだ、すげぇ気になる。
「あれ、そのお弁当って……」
『ああ、これパパのお弁当。今日忘れて行っちゃって…さっきから探してるんだけど見つからなくて。まあ、見つけてもどうやって渡したらいいのか、わかんないんだけど』
「それならほかの先生に渡してもらったら?とオールマイトの関係なら、ほかの先生達も知ってるから安心でしょ」
『全然考えてなかった…デク天才!ありがとう!』
「うん!」
急に明るい表情になった…まさか、緑谷はの好きなやつを知っているのか?弁当を渡せねぇことを緑谷に話して、きっと緑谷はのことを励ましたんだ!後押しされたは再び弁当を持って教室を出ていった。