第12章 お誘い※裏

時間がない、と性急に玄関で服を奪われるように脱がされた。
誘ったのは私だと耳元で囁かれて、そんな自覚全くなくて戸惑う気持ちと、零に求められる悦びに体が濡れる。

「手ついて」

ベッドに行きたい、そんな気持ちと誰に聞こえるかわからないという…興奮。
玄関壁に手をついて零はしゃがみこんでお尻を触りながら…蜜口に舌が、当たる。吸い上げるようなイヤらしい音と強い快感に声を堪えるのが必死で、手を口に当てて声が漏れないように堪える。
そんな私に御構い無しで、零が立ち上がった気配を感じてすぐ…挿入ってきた。

「れ、…っ、零…っ…！」
「悪い…っ」
「待っ、後ろからは…零の顔が…っ」

見えないからイヤだって。
言いたかったのに。
膣内を満たす陰茎はまた大きくなって、零の手が胸の突起を摘みながら形を変えるほど揉みしだかれて。

「…っ、零…待っ、イく…っイっちゃ」
「好きにイっていいから…っ」

強い快感は、まだ不安を感じてしまう。
陰茎が奥を突く刺激に、声を手で抑えながら達してしまった。
零はそれに気づけば、繋がったまま器用に向き合うように体制を変えられて。

「れいっ…、零…！」

目に映る零の唇に吸い込まれるように口付けて。
喘ぎ声が止まらない。
キスが心地よい。零に求められる全てが好き。
零の限界が近いのが、ピストンの動きでわかる。

「零、…っ！」

避妊具をつけてないから、自身を抜いて吐精されるそれに、自然と口へ迎えていて。
ドクンッ、と脈打つように口内に溢れる零の味。もっと、欲しくなる。舌を這わせ、尿道に吸い付いて全て飲み干して。

「…っ、○○…不意打ちは無し」
「零だって、いつも不意打ち」

はぁ、と溜め息をついて額にキスされて。

「…シャワー借りる」
「ん」

急いでるのはわかってる。…だから、その時間の合間で満たしてくれることに私は馬鹿みたいに愛を感じて求めてる。
シャワーの音を静かに聞いて、玄関に散らかした自身の服を片付ける。
口の中にまだ残る零の味と、下腹部に感じる零の形。
まだ足りない、と思ってしまう自分に笑ってしまって、とりあえずとバスローブを羽織り。
簡単にシャワーを浴びた零は、そのまま玄関に向かって私を一度抱きしめてから、行ってきますと仕事に出て行く。

見送りを終えた私は、浴室に向かった。


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