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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第12章 お誘い※裏


「ベルツリー急行、ですか」

その日蘭さんから突然週末の予定を聞かれて。
何か仕事かと聞き返せば、あの有名なベルツリー急行に乗らないか、という誘いだった。

「はい、園子から○○さんも誘ってみてと言われてて。ほら、何度か事務所に来たことがある…」
「蘭さんのご友人ですよね。…でもなんでまた私を?」
「この間、泊まっていかれたとき恋バナした話をしたら園子もしたいってそういう話から」

鈴木園子さん、鈴木財閥のお嬢様。
確かに恋バナとか好きそうな子だなぁ、なんて。

「…ちょっと、確認してからでも良いですか?」
「勿論です!」

嬉しい誘いだった。



仕事終わりにポアロに寄ると、透さんはまだそこにいた。

「○○、いらっしゃいませ。どうされました?」

カウンターに案内されて透さんの前に立つ。
おしぼりを渡されて、ありがとうと告げた。

「…今度の週末、空いてないかなぁって」
「あー…すみません、先約があって」
「今夜は?」
「…今断りにくくしてますね、○○」

バレた、と肩を竦める。

「週末の確認したかっただけだから大丈夫です」

連日で来れるとは思ってないし、それに…

「顔見れて良かったです」
「…やけに素直ですね、今日」
「あれ?照れた?」

目線を逸らした透さんに、少し嬉しくなって。

「帰り送るくらいは、時間ありますけどどうされます?」

透さんの言葉に首を縦に何度も振ったら、笑われた。
珈琲を飲み終わる頃にあわせて、透さんもポアロの仕事を上がった。
車で送ってもらう少しの時間だけだけど、それでもすごく幸せで。

「週末、なにかあったんです?」
「ううん、出かけたいなぁと思ったんだけど透さんお休みだったら…一緒にいるほうが嬉しいなって思いまして」
「……さっきから可愛い事ばかり言われてるの自覚ありますか」
「相変わらず透さんのツボがわかりません」

マンションに着いて車はなぜか駐車場に停まった。
すぐ出るなら律儀に停めなくても、なんて思い半分。
透さんの顔が近づいてきてキスをした。
その手が胸を服の上からなぞるように、触れてきて。

「部屋に行っていいか」

零の目に欲が秘めていた。




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