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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第83章 大切な友人(そんざい)


「○○さん!いらしたんですか!」
「声かけてくれれば良かったのにー」

女子高生がいるなぁとは思ったけどみんなだとは思ってなかったんだよ、なんて心の中で返しつつにこりと振り返る。

「それでっ、○○さんギター弾けるんですかっ?」
「弾けるってほどじゃ…昔、友達に教えてもらって」
「ねぇ、それって元カレとか?」
「なっ、元カレじゃなくて!友達!」

すぐに恋バナに持って行くから女子高生怖い。
…そもそも、零に至っては“元”カレじゃない。

「これから貸しスタジオに行って少しやってみることになったんですよ。○○もいかがです?」

助け舟のように透さんが話を変えて私に振る。
透さんは?と指をさせばもちろん一緒に、と頷かれた。
蘭さんも園子さんも何度もうんうんと頷いてるのにはすこし納得いかないものがあるけど…透さんが行くということは、何かしらの理由があるのかもしれない。

「お邪魔じゃなければ、ご一緒させてください」
「やったー!○○さんもJKバンドに加入ね!!」
「園子さん!?私そもそも梓さんみたいに制服似合わないから!!というか着ないからね!?」
「大丈夫!○○さんなら絶対似合うから!」

何が大丈夫なんだ、と相変わらず強引すぎる園子さんに腕を掴まれてキラキラの輝くその目に見つめられれば顔をそらすしかできない。
そらした先の透さんに助けを求めれば

「大丈夫ですよ、○○なら制服似合いますって」

そういう問題じゃない、と喉元まで出かかった言葉は蘭さんがまぁまぁと宥めながら割り込んでくれたことにより飲み込めた。

「なぁ、アンタ」

そんな私たちのやりとりの隣で。

「ボクとどこかで…会った事ないか?」
「今日が初めてだと…思いますけど?」

探り合いをする、というのは言い過ぎかもしれない。
だけど、世良さんと透さんのやりとりが何故か心につっかえてしまった。



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