【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第81章 僕に
浴室でセックスをして、その後どうやってベッドまで来たのは覚えていないけれど…翌朝、いつも通りベッドで目を覚めた。
キッチンからいい匂いがして。
時計を見れば、7時を回っていてトレーニングを終えて戻ってきたところかな、とぼんやり考える。
「○○、いつまで寝てるんだ?」
「まだ無理…腰痛い」
「だから言ったはずだけど?」
明日も忙しい、と。
「…それでも誘ってきたのは○○なんだけどな」
ぎしっ、とベッドに零が乗って寝ている私を跨いだ。
…なんでそんな艶っぽい目で見てくるのか。
「まだシたいだろ?」
朝だし、と意味の分からないことを言われているのに…零の腕に手を回して、キスをねだった。
それが答え。
まだシたい。
もっと…シたい。
「んぁッ、好…きっ…!」
「ああ、…もっと…」
「好き…っ、すき、好きッ…!!」
シーツにしがみつきながら、朝から抱き合って。
…行為が終わって、零と目があって笑ってしまう。
いつも足りなくて、いつも欲しい。
「…零は媚薬みたい」
「どっちが」
くすっ、と小さく笑われて…二人でシャワーを浴びた。
シャワーから上がれば準備がされている朝食を食べて今日の予定の確認。
“バーボン”“降谷さん”“透さん”
「夜は何時に帰れる?」
「…お前の頑張り次第」
「じゃ、頑張る」
「………近いうち、一日開けられるようにするから。その日にまとめて荷物移動しような?」
引っ越しの話。
すっかり忘れてた。
…忘れてた、というより私の家が荷物置き場か何かくらいな認識になっていた。
「私の荷物、必要なものそんなにないよ」
「…知ってる」
「零がいたら、それでいいんだもん」
「お前なぁ……またベッドに戻りたいのか?」
「時間があるならいくらでも」
時間がないことを知っているから、と意地悪を込めて言えばにっこりとなんだか真っ黒な笑顔を向けられた。
「お前だけならいくらでもイかせられるんだからな?」
「鬼か」
「煽ったお前が悪い」
冗談だよ、と言われて当たり前だと思いながら…少しだけ、零に与えられたい快楽が込みあがってくるから困る。
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