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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第7章 初めてのデート※裏


「○○さん、こんにちは」
「安室さんもこんにちは。お仕事終わりですか?」
「そうなんです、シフトが今日午前のみだったんですがランチが落ち着くまでと思って」
「奇遇ですね、私も今日早上がりなんです」

驚いたような表情をして、嬉しそうな笑顔を向ける透さん。

「それは奇遇ですね、よかったらドライブでもしませんか」
「そうですね、今日は特別時間が空いてるので良いですよ」

わざとらしい会話。
今すぐ手を繋いで歩きたいけど、ポアロのお客さんは透さん目当ての人もいるから嫌。

「ではこちらに」

駐車場まで歩いて向かい、手を差し出されエスコートされながら助手席に乗り込む。
○○、と名前を呼ばれて顔を上げれば隠れるように触れるだけのキスをされて。

「…お疲れ」
「透さんも、お疲れ様」

透さんがドアを閉めて、運転席に乗り込む。
…なんだかとても照れる。

「初デートですね」

あぁ、だからか。
いつもより照れてしまうのは。

「零とデートしたの、昔だもんね」
「あぁ、あいつらが尾行してきたりそれを撒いたりして楽しかったな」

思い出したら笑えて来て。
警察学校時代、伊達さん含む友人達が私たちが付き合ってるのをお祝いしてくれて…初デートだからとやけにデートコースをお勧めしてくるから零と打ち合わせして逆に尾行してやろうなんて。
あの時、零に負けた伊達さん達がその日の焼肉を奢った。

「あの時の焼肉、ほんとに美味しかったね」
「懐かしいな」

また食べたいなぁ、なんて言っては少しだけ沈黙が流れて。
思い出す、あの時の記憶。
懐かしく暖かく…そして、亡くなった友人達。

「今日は僕とのデートですから誰にも邪魔されませんよ」
「はいっ…透さん」

何かしたいことありますか?と尋ねられて。

「あ、透さんの服買いたい。…またお泊まりしてくれた時用で」
「……では、○○が選んでもらえますか?」
「喜んで」

隣町のショッピングモールに着いて車を停めた。
サングラスをかけた透さんが、私にもサングラスをつけて。

「お揃い」

珍しく無邪気な笑顔を向けてくれるから、照れてばかりだ。
透さんから手を差し伸べられて、甘えるように腕を組み手を握った。


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