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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第7章 初めてのデート※裏



昨日起きた銀行強盗事件で新聞やテレビはひっきりなしで。
先輩が暇だ暇だと競馬新聞を広げては何か悩んでる。
…まぁ次に買う馬券の悩みだろうけど。

「昨日、ニュースとか見てなかったんですけど大変なこと起こりましたね」
「大変だ、○○!! 」

突然立ち上がっていつのまにか普通の新聞を見ていた先輩の顔は、真に迫っていて。
何か良くないことでも起きたのかと息を飲んだ。

「今度の土曜日沖野ヨーコちゃんのライブがテレビでオンエアされるぞ!!」

真面目に聞こうとした私がバカだった。

「やばい、依頼人と今度会う時間が重なってる」
「…録画設定しておきますから仕事優先してくださいね」
「なにを言ってんだ!ずらすに決まってるだろ!」

…いや、貴方こそ何を言ってるんだと溜息ついて。
蘭さんに叱ってもらうしかないな、と録画設定を終えた後に蘭さんへメールを送った。

銀行強盗のニュースを調べて、資料をまとめていた。
死者1名。
この人にも、恋人や家族がいただろうなとぼんやり考えてしまう。
大きなニュースになったものは資料としてデータにまとめておく。いつか何かに役にたつかもしれない。
…まぁ、依頼がないから他にやることがなく見つけた仕事だったり。

「先輩、今度依頼人と会う日出ましょうか?初めてのホームページの依頼者なので」
「おー、予定はないのか?」
「はい、その代わりなんですけど」

今日早上がりさせてください、と両手を合わせた。

「それが目的だな」
「バレましたね」
「名探偵だからな」

自分で言うあたり笑ってしまう。
先輩のそういうところ、好きだったりする。

「あまりつけない香水もつけて来てるし、デートだろ」
「まぁ」
「別れてなかったんだな」
「あー………いつか、先輩にも紹介しますね」
「おう、ちゃんと連れてこい」

下にいます、なんて心で呟いて。
お昼過ぎてランチ時間も過ぎた頃、早く帰って楽しんでこいと言われて。
先輩の言葉に甘えてその日の仕事は終えた。

「ではお先に失礼します」

階段を降りたところにポアロを見ると、透さんがちょうど仕事を終えたのか店から出たところだった。



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