【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第57章 緋色の序章
「しかし…通報した後、警察(われわれ)が到着するまでなんで現場で待っていなかったんだね?そうしていればもっと捜査はスムーズに…」
「車の中に別のクライアントを乗せていましてね…その方がかかわりたくないと言うもので」
…昨夜、その後に来たと考えれば一緒にいたのはベルモットさん。
一緒にいる姿をましてや事情を知らない警察になんて、見せるわけにはいかない…降谷さんのことも、バレかねない。
「じゃあ、あなたは重体の夏子を路上に置き去りにしたってわけ?」
「もちろん救急車が来るのを確認してから立ち去りましたけど…それが何か?」」
「透さん」
流石にその言い方は…と窘めようとすると、ジョディさんの隣にいる男性…キャメルさんはジョディさんを窘めていて。
そりゃ、重体の友人を路上に置き去りにされたと知れば、怒りも仕方がない。
「まぁまぁ…ジョディ捜査官は澁谷先生と親友だったそうなので…」
高木さんが困り顔で透さんと私に言う姿に…ちょっとだけ頬が緩む。
伊達さんが可愛がっていた人。…零だって、この人のことを知っていると思うのに、一度もそんな話をしたことがなかったなと目の前の光景に少しだけ心がくじけて逃避する思考。
「ご友人でしたか…だとしたら、FBIに恨みを持った輩の仕業って線も考えられなくはないですね…」
「あのねぇ…っ!」
「ねぇ!!それよりさあ!!」
挑発を繰り返す透さんに、声を上げるジョディさんを遮ったのは、子供の声。
助かった、とコナンくんに小さく感謝を述べたくなる。
「もう一度お話、ちゃんと聞いてみようよ!今んトコ昨夜澁谷先生と会えたり会う約束してたのは…あの3人だけみたいだからさ!」
「そ、そうね!まずは犯人捜し…夏子をこの職員室で殴って気絶させ、公園に運んで突き落とした犯人を見つけなきゃね!」
「ですね…じゃあ、僕らにも聞かせください…昨夜のことを…」
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