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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第53章 報告※裏


こんなに幸せなことがあって良いのか、不安になる。
婚約指輪はジュエリーケースにいれて玄関に置いた。
…帰ってきてすぐ、また着けられるように。
ペアリングはチェーンを通して首元に。
透さんとのペアリング、という意味ならそこまで隠さなくても良いのかもしれないけれど……深く聞かれるのも苦手だし。


ポアロの前には、外を掃除している零…透さんがいて。
私に気づけば、優しい笑顔で手を振られた。

「おはよう、透さん」
「おはようございます、○○」

…透さんの指元に目を向けてしまう自分の素直さが憎い。
もちろん、何も着けていない指元に少しだけ気分が下がれば笑われて。

「お探しものはこちらですか?」

私と同じで。

「…今日は、外したくなかったので」
「っ…好き」

チェーンから下げる指輪を見せてきて…
好きが溢れる。

「○○、今日ランチ来られますか?」
「…ランチは先輩次第だから、…終わったら必ず来るね」
「残念」

…そんな顔、しないでほしい。
透さんの時の零は…すごく、自分の容姿をフル活用するところがあるからずるい。

「透さん、そろそろ」
「…引き止めちゃいましたね。行ってらっしゃい」
「はい、行ってきます」

あーーーもう、キスしたかった、と階段登りながら頭抱えそうになる。

「おはようございます!」

探偵事務所に大きめの声を出して入る。

「おー、元気だな」
「おかげさまで」
「仲直りできたってことか」
「はいっ!」

それは良かったな、と言われて。
…先輩は、私をまた救った。
また、救われた。
この人が背中を押してくれなかったら…零のところに行けなかったかもしれない。
もう少し長引いてたかもしれないし、…二度と戻らなかったかもしれない。
…色々言われてるけど、本当…先輩は格好良いんだって自慢したくなる。
誰に?ってなるとその相手がいないから飲み込んだけれど。

「今日、蘭がカレー作ったから昼は上だな」
「蘭さんのカレー、好きです」
「本人に言え」

ランチに零の顔が見れないのは、少しだけ残念だったけど。
蘭さんのカレーは美味しいからなんだかテンションが上がった。



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