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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第4章 認めたい気持ち


「…零、って…呼べなくなる?」
「二人きりなら好きに呼んでください」

私が選びたい道は、零の隣にいること。
それが叶うなら…叶う希望がその先にあるなら、私はそれを受け入れよう。

「私と、付き合ってください。安室さん」
「…苗字ですか?」
「透、さん?」
「だめですね」
「…零じゃないのに、意地悪だよ」

僕は僕ですから、とキスを交わしながら手を繋ぐ。

「もっと話したいことはあるんですが、仕事に戻らないといけないので」
「ん…わかった」
「○○、忘れないで下さい」

“降谷零”も貴方が好きだということを。
安室さんの口調のまま、笑顔を向けるから恥ずかしくなって。

「いってらっしゃい、零」
「…いいですね、“いってらっしゃい”」
「いってらっしゃい、安室さん」

はいはい、と笑いながらキスをして玄関に向かう。
零がまた明日、と言うから明日はポアロで会えると分かって嬉しくなる。

「零…!」

大事なことを忘れていた。
出ていこうとする零の手を掴み

「連絡先、交換してくれませんか」

私の言葉に、嬉しそうにもう一度笑ってくれた。



その日、私の携帯にアドレスが二件追加された。

“降谷零”

“安室透”


もう二度と消さないアドレス。
認めたかったこの気持ちをやっと、認めることができた。





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