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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第27章 貴方以外の※裏


FBIの協力者。…沖矢さんはお茶を用意しながら、その説明をする。
どうして伝手があるのか、なんていうのは笑って誤魔化された。
それでも…組織にスパイとして入っていた人間が、組織に殺されたため探しているのだと。
そして、私にはそれができるというのだ。

「お言葉ですけど、私…絶対向いてないですよ」
「ええ、だからです」
「…意味がわからない」
「貴女は組織に入っても、…コードネームも与えられない下っ端でしょうし」

それなら何故私を入れようとする。

「貴女が貴女自身のためにするなら、の話です」

私は…

「安室透の命に関わるとしたら、貴女はうまく立ち回れるでしょう?」
「…そんなこと、ないです」

そんなことになるなら、彼に二度と会わなくなるよう…立ち去ったほうが良い。そう思うと…笑われて。

「貴女は安室透の前からいなくならない方法を常に考えている」

だから、使えるんだと。
ベルモット(組織)から見ても。沖矢昴から見ても。

「…それに貴女が欲しい赤井秀一についても、教えて差し上げますよ」
「赤井秀一、…という方は……公安でスパイとして入っていたスコッチを、見殺しにしたと聞きました」

それは事実ですか?と。

「スコッチと呼ばれていた彼は…私の友人ですから」

だからちゃんと知りたいと。

「もしスコッチを見殺しにしたというなら、私は協力できません」
「昔話になりますよ…そしてこれは、真相かどうかは保証し兼ねます」

それでも良いと。
人伝に聞いているから断片的なものだと前置きをして。


あの日、赤井秀一はスコッチを逃亡させようと画策していた。
そのため、誰よりも先に見つけて近づいて…己の正体を告げたと。
しかし二人が手を取り合おうとしたとき…
階段を上る音がした。
それが組織の人間だと、考えずともわかった。
ヒロくんは迷わず胸に拳銃を当て、携帯もろとも心臓を撃ち抜いた。


それが、沖矢昴が話した内容だった。

「っ…あぁ…そっか」

ヒロくんらしいなって。
私の大好きな友人。
彼は、全てを守るために…携帯には…考案の情報も、もしかしたらいたかもしれない彼女や…友人のデータ。

「会う約束、してたんです…翌週に…仕事終わったら久しぶりに飲もうって」

話したいことがあるって。




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