【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第23章 傍にいたい※裏
「風見さんに、嫌われたと…思ってました」
「……捕まえられた、その結果は評価に値すると私も思ってます。ただ……貴女を危ない目に遭わせるのは降谷さんにも、とても危険です」
“赤井秀一”とは別の意味で、と風見さんは言う。
「…その、“赤井秀一”は死んでいるんですよね」
「降谷さんはまだ生きているとみてます」
「私は、…犠牲になった零の友人だった人を、知ってます」
「……あの方と、降谷さんは…唯一、対等でした」
風見さんも、ヒロくんを知っていて。
「あの方が亡くなられた時も随分と…荒れてましたから」
「…私が危険な目に遭って零の判断力を鈍らせる危険があるから、一般人でいてほしいと、いうことですか」
「はっきり申しますと、そういうことです」
それは、できない相談だった。
「…ごめんなさい。…零の隣に、いさせてください。彼にもあなたにも、…昨日みたいなことは絶対、無いと誓います」
深く深く頭を下げた。
「○苗字○、風見」
時間だ、と。
腕時計を指さして部屋に入ってくる零。
零が、私を腕の中に閉じ込める。
「暫くはまた俺と風見につける」
「…零?」
「降谷さん…」
…抱きしめてくるのに、上司として話を続けるから…困惑してしまう。
「…それから、風見」
「はい」
「○苗字○に余計な情報を与えるな」
“余計”とはどれのことだろうか。
「○苗字○…」
私のほうをみて、低い声で。
「次に同じようなことが起こったら○○から“降谷零”を奪うからな」
…それは、私に一番効果のある言葉だった。
「…はい」
私から零を奪う…それは“別れ”を指していた。
「風見、○苗字○はこれで無茶はしないはずだ…だから」
もう一度見てくれ、と。
「…それが貴方の指示なら」
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