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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第23章 傍にいたい※裏


風見さんは日帰りの一般客を装って旅館に入り、部屋に来られた。

「いい御身分ですね」

当然ですが、風見さんはとっても不機嫌のようでした。
…彼のあまりの不機嫌を隠さない顔色に心の中で少しだけふざけてみる。

「降谷さん、○苗字○さんの復職の件ですが今回の結果を考慮し、やはり向いていないと思われますが」
「…ご迷惑をおかけしましたことについては、お詫び‥」
「公安の仕事に、中途半端な気持ちで参加されますと私としても迷惑です。次に○苗字○さんに何かあった時…」

謝罪が欲しいわけではない、と私の言葉にかぶせるように言葉を続ける。

「彼女、死にますよ」

その通りだった。
今回、コナンくんや沖矢さんに助けてもらった。そして、沖矢さんにはずっと…付き合ってもらっていたからこそ、たまたま助かっただけで。

「…風見さんの言う通りなのは、わかってます」

なにも間違ったことは言われてない。
その上、彼が私のことを心配したうえの言葉だとも理解している。

「結果はいかがでしたか」
「“結果”ですか」
「この仕事は、誰かが死んだら失敗ですか?犠牲になった人に対して失敗と呼びますか?」

屁理屈。
だとしても、私は

「結果だけで言うなら、成功だと降谷さんもおっしゃってましたけど」

譲るわけには、いかないのだ。
…ここで譲ってしまえば、私は零のことを知ることができないまま…また離れてしまう。

「「降谷さん」」

そんなことおっしゃったんですかという視線と
言いましたよね、という視線と。

「○苗字○、何度も言うがお前のその状態がなかったら、の話だ。協力者でもあるお前を…今日一日普通の生活ができなくなるほどのトラウマを作ってしまったのなら、結果的には失敗だと言ったはずだ」

調子に乗るな、と零の冷たい目が向けられた。
…そんなこと分かってる。分かってるけど。

「トラウマになってません」
「…部屋であれだけ吐いてよく言えたな。毛利小五郎の傍でパニックを起こしたのは誰だ」

強い強い口調。
分かってるんだ。
それでも零のそばにいれる方法を探したいんだ。




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