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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第21章 ごめんなさい



先日お礼に渡したウイスキーを開けたかったのだと、沖矢さんは言う。
丸い氷の入ったロックグラスにウイスキーを注ぐ。

「どうぞ」
「……いただきます」

何を考えてるのかわからない人。

「さっきの話の続き、聞かせてもらえませんか」
「いえ、僕も噂程度ですけどね…店の悪い噂を聞いて調べようとした女性が店内に残っていると翌日には辞められているそうです」

…そんなの、初耳だ。

「大学の子に相談されてましてね、…友人がいなくなったと。だから教授に誘われたので行ってみようかと思いまして」
「…沖矢さんは何者なんですか」
「ただのしがない大学院生ですよ」

聞いても納得いく答えが来るとは思っていなかったけど。

「それに、あの店長にハニートラップを仕掛けるのは…無駄だと思いますよ」

どこまでも見透かして来る。

「事情をご存知なのはどうやら店長じゃなくて、オーナーの方ですから」
「…見返りは?」
「特に考えておりませんでしたが…そうですね」

私の方を指差して。

「いつもの、でいかがですか」
「……ハニートラップは、向いてないんじゃなかったんですか」
「貴女の体が素直ですからね。…そう、体に教えられてるようですし」

…零以外に、感じるなんて…私自身が、嫌だ。

「ハニートラップは相手を誘惑し…挙句、肉体関係になった際には気持ちよくさせて…貴女自身も気持ち良いフリをしなければなりません」

貴女にそれができますか、と。

「……………今の恋人以外では沖矢さんしかシたことないので」
「試しますか?もう一度」

貴女にハニートラップができるかどうか、と。

「…っ…しません。それなら、それ以外の方法考えます」
「賢明です」

ただ、と…沖矢さんが立ち上がり座っていた私の手を引いてバランスを崩した私を…ソファにうつ伏せに突き倒された。

「先程の情報料として、お礼はいただきますが」

背中に舌が…這わされて。

「や…っ!?」
「…驚いて…鳥肌が立って可愛いですね」
「…やだ、…っやだ…ぁ…っ」

背中を吸われて…背中から胸に手を伸ばし、シリコンブラを外された。
指先でなぞりながら…背中全体を熱い舌で舐められて。
…何をしたいのか、何をされてるのか。

「ほら…前戯をしっかりすると貴女はそんな風に蕩ける顔になるんです。…嫌がっていても、ね」



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