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水面下の梟【ヒロアカ】

第21章 暗い場所で輝く



『チームアップということか。
俺たちを囲む』
「あくまで予想だけどね」
『そうか
俺と壊理が会ったのは2人組だった。
名前や事務所は聞かなかったが…ここらでは初めて見る顔だった。片方はおそらく、パトロールにすら慣れていない』

​───時期も時期だし、慣れていないということだからインターンかもしれない。
​───他校でも実施はしてると思うけど…イレイザーヘッドの話と、どうも引っかかる。

​───…いや、まさか。

​───運良くというか悪くというか、壊理が会ったのが私のクラスメイトだなんて、そんな確率の低いこと、あるわけがない。

今までの終綴なら、どんなに小さな可能性だったとしても、それを確認し潰していたはずなのに。

なぜか自分にそう言い聞かせて、終綴はそっかぁと言った。

『…終綴』

うん?と聞き返す。



『周囲が何と言おうと、どう変わろうと……おまえは、おまえだ』



「え、うん…?えっと……ありが、とう?」
『それだけ、分かっていればいい』

そう言って、青年は電話を一方的に切った。
何が言いたかったのか、さっぱりわからないけれど。
いつもと違う自分の様子を感じ取って、心配してくれたのかもしれない。

​───何て言われてもどう変わっても、私は私…か。

思わず口元が緩む。






「私は何があっても​────廻を、愛すよ」





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