第21章 暗い場所で輝く
「インターンどうする?」
休み時間に入ると、話題の中心は専らこれだ。
成績優秀な終綴が復帰したこともあり、皆興味津々の様子だ。
休んでいた期間については触れないのがお約束である。
「私は行かないかな…勉強について行けるか不安だし、家のこともあるしね」
はは、と力なく笑う終綴の表情は少し痛々しい。
そっか、とクラスメイトたちは申し訳なさそうに頷いた。
でもさ!と話題を僅かに逸らしたのは終綴本人。
切り替えが早いのは生来の性格だろうか。
彼女のおかげで、一瞬淀んだ空気もすぐに持ち直した。
「緑谷は、行くことにしたみたいだね!」
今日は、緑谷はインターンによる公欠。
雄英ビッグ3のうちの1人、通形ミリオの行っている事務所に入ることになったらしい。
「サー・ナイトアイのとこでしょ、すごいよね!」
「うーんと…どんなヒーローだっけ」
「オールマイトの元相棒で、ストイックだって噂の頭脳派ヒーローだよ!背広を着てるイメージが強いなあ」
「依田って意外とヒーロー詳しいよね」
耳郎が何かを考えながら呟くと、まあねと照れたように笑った。