第3章 私の友達。
「んで…付き合ってんの?」
はい??
「…由紀…。そんなしょうもない事ゆうてたら、
…怒るで~。」
私の返事に、笑いながら…
「あはは。凛には浩二君がおるってか。」
瞬間、凄い勢いで立ち上がった私は
由紀の口を手で塞いでいた。
ビックリした由紀の顔…
自分の行動に、自分もビックリした。
「…やっぱなぁ。そうやと思ってた。」
やられた…ニヤニヤ笑う由紀の顔にそう思った。
「言わんでよ。」
バツの悪そうな私に…
「言わへんよ。自分で何とかすんでしょ?」
そう言って笑った。
由紀にもバレちゃったし、
こうなったら、私も前に進むしかないか!!
そう意気込んだ瞬間…
「まあ、でも、毎日放課後二人きりやし、
あかんかった時の事考えたら、怖いわなぁ。」
…由紀…それ言わんといて…
私の意気込みは、あっと言う間に
奈落の底へ落ちて行った…。
…そうなんよ。
だからこそ、あの『靴箱の出来事』での
浩二君の真意も確かめられずにいた。