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裏『探偵』αな女がΩの男達に求愛される話。

第9章 運命の番(過去編)4


景光さんはフローリングに絨毯が引いてある私の寝室で綺麗な土下座をしており、零さんは仁王立ちで腕を組みながら携帯をチラつかせていた。ノリが既に高校生だと二人の掛け合いが可笑しくて、ついつい私は笑ってしまう。元々零さんと景光さんは童顔だったりする、NOCとしてバレてしまった景光さんは髭を剃り、伊達眼鏡を付けるようになって…それはそれでまた似合っていたため、可愛いですね!と興奮するように褒めれば、照れたように頬をかいていた。あれからもう2、3年経ったと思うと懐かしいなと思い出す。

「「俺の番は女神だったのか…」」

二人は私の顔を見つめており、尊いと呟きながら拝んでいる景光さんと、携帯を片手にまたもや連写機能を使って撮っていた零さんに向かってそろそろやめなさいと照れながら軽く怒った。

「「怒っても俺の番は最高に可愛いっ!」」
「おいこら…って、やだ、うわぁっ!」

二人にタックルされるように抱き締められてぼふっと柔らかいベッドへとダイブする。ぎゅうぎゅうと抱き締められていて、まだドレス脱げていないとか、苦しいからもう少し力を緩めて欲しいとか色々言いたいことがあったけれど、スリスリと私の首筋に頬ずりする二人が余りにも幸せそうだったから…まぁいいか。と呆れたように笑い、着替えるのを諦めて優しく頭を撫でて見ることにした。すると直ぐに寝落ちするように零さんから寝息が小さく聞こえて来た。隣では景光さんがウトウトしていて耳元で「なるほど、これがバブみか…」と言いログアウトした。二人は私から離れることなく、抱き締めたまま寝落ちしてしまい身動きが取れず私も寝てしまおうと目を閉じて意識を遠くへと飛ばした。

ーーー。

「久しぶりに仮眠をとったな…」
「春枝の寝顔が最高に可愛くて、俺今なら死んでもいい…」
「ふっ、既にデータは保存済みだ」
「ゼロ、お前天才か」

横になって、三時間程眠っていた景光と零は真ん中で寝る春枝を愛おしそうに撫でてキスを落とす。ベッドから起き上がり静かに降りると二人はリビングへと向かった。景光は食器棚からティーセットを取り出し、コーヒー豆を選んでいる。零はそんな景光を見て苦い顔をしていた。

「春枝の家だぞ、物色するのはどうかと思う」
「春枝が好きにつかっていいと言ってたんだ、俺度々遊びに来てるし」
「あ?詳しく聞かせろ」
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