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裏『探偵』αな女がΩの男達に求愛される話。

第9章 運命の番(過去編)4


「というか、春枝のその格好どうしたんだ?」
「似合ってませんか?会う方に合わせて見たんですけど…」
「いやいや、寧ろいつも以上に綺麗だから目のやり場に困るというか…ん?会う人?昨日言っていたあれか?」
「言っておくがお前も知っている女だぞ」

私の胸元を見下ろしてじわじわ頬を赤くする景光さんは首を傾げていた。そんな景光さんを呆れたように見てベッドに腰掛けた零さんがいる。私はネックレスを首から取り外し、ドレスに手を掛けた。ワンピース仕様となっている黒いドレスを肩から外してーー…というところで全力で零さんに止められた。

「あの…零さん?」
「お前というやつは!俺達がいるのになんで脱ごうとしているんだ!」
「いやだって、脱がないと寝られませんし…動きにくいんですよ。後ここは私の寝室ですし、零さんが鬼気迫る勢いで写真撮影を始めちゃって景光さんが来るまで着替える暇すらなかったのに…」
「えっ、なにそれ!?俺聞いてないんだけど!?」
「まぁ言ってないし、いうつもりもなかったからな」
「狡いぃ…ゼロ、俺にも写真くれよー…」

景光さんは零さんに下さいと頭を下げており、零さんはドヤ顔で携帯を見せびらかしていた。そうなのだ、私は零さんを部屋に招き入れるとすぐさま連写されるように写真撮影を始められてしまった。最初は普段の私を写真に収めていたが、最後にはポーズを決めて欲しいと頼まれ、動画を取られてしまいかなり恥ずかしかった記憶が蘇る。恥ずかしがる私に対して零さんはと言えば「あぁー…無理、俺の番が可愛くて死にそう。生まれて来てくれてありがとう…日本国民として誇りに思うし、春枝の美は日本代表に等しい」と徹夜三日目のテンションは既に変な方向へ向かっており、なぜか崇められ最後には泣き出す事態に発展してしまい、先ずは落ち着けとあわあわした私がいたりした。

「神様、仏様、ゼロ様ー!俺にも癒しを分けて下さいー!」
「えぇ、どうするかなー…?」
「仕事手伝うからー!ご飯奢るからー!」
「……仕方ないな、送ってやるから仕事手伝えよ」
「よっしゃぁあ!ありがとうございます!ありがとうございますっ!」

あの…すみません。その写真の件ですが、私の許可は必要じゃないんですか?えっ?今更ですって?そうですか。等と公安の二人に言いくるめられてしまった気がしたが気のせいだろうと思うようにした。
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