第19章 運命の番(4)…萩原研二>>3
中が壊れる、拡がり暴かれる。けれども上から押し上げられる快感が癖になりそうで騎乗位もいいかも知れないと中をきゅうきゅう締め付けた。春枝ちゃんを見下ろして、両肩を掴んで必死に下唇を噛む。しかし春枝ちゃんは俺の首筋へ両腕を回すと、触れるような口付けをした。
「駄目…傷が付いちゃいますよ?」
「らってぇ…こぇ、とまりゃ…にゃ、ぁあ゙っ!」
呂律すら回らなくなって来た、春枝ちゃんの舌が滑り入って来る。必死に彼女の舌を絡めれば中が濡れて激しさを増した。グチュグチュと卑猥な音が耳に木霊する…既に恥ずかしさなんてなかった。もっと奥に春枝ちゃんの精液が欲しいーー…
その時、ガサガサと人の気配を感じた。ビクリと体を震わせてゾッと血の気が引いて行く。ピタリと体の動きを止めた春枝ちゃんは俺を見上げる。
「っ、春枝…ど、どうしょ…」
「ん…怖いですか?」
「だ、だって…こんな、姿…誰かに、見られたらっ」
「大丈夫ですよ…私が研二さんのこと、守って見せます」
こんな状況じゃなければ、俺自身はかなりときめいていたけれども…俺も春枝ちゃんも半分脱いでいる今の状態で言われたところで説得力がないと泣きそうである。恥ずかしい、赤くなる顔を俯かせる俺にまた唇を押し当てられた。
「んっ、春枝…?」
「Shh…」
なにか近くで声が聞こえなかったか?
こんな深夜に誰もいないわよー…
なんていう男女の声が耳に届いた。ぶるりと体を震わせて、春枝ちゃんを抱き締める。通報されたらどうしよう…怖いということもあったが、なにより愛した春枝ちゃんの体を誰にも見せたくはなかったのだ。
「恥ずかしいのに私を助ける為に抱き締めるなんて…研二さん優しすぎますよ」
「ぅ、だって…」
「大丈夫です、少し我慢して下さいね…?」
なぁ、やっぱり人の声が聞こえないか?
まさかこんな深夜に野外プレイとか?
はぁ?そんな訳ねぇーーっ…!
男女は軽々しく声を発することが出来なかった。α性のフェロモンと、重々しいくらいのプレッシャーに俺の体は大きく震える。恐怖よりも、気持ちよさが勝ってしまい中を強くきゅぅううと締め付けた。ガクガクと歓喜で逝ってしまい、声を我慢するのが難しく両手で口を押さえ我慢する。
「ふぅ、ふぅ…ふぅ…ぅ…」