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裏『探偵』αな女がΩの男達に求愛される話。

第19章 運命の番(4)…萩原研二>>3


ぉ、おぃ…行こうぜ
ぇ、ぇぇ…そうね…

怯えたような小声が聞こえ、ガサガサと遠くに音を聞かせながら男女はいなくなった。安心と、この非常事態に逝ってしまったという申し訳なさでボロボロと泣いてしまう俺によしよしと頭を撫でてくれる。きゅうきゅう締め付けて、春枝ちゃんも苦しかっただろうに俺を甘やかして心配する。それにまた申し訳なさが募った。

「怖かった…?ごめんなさい、α性のフェロモンを直接当ててしまいましたから…体が辛いとか、苦しいとかありますか?」
「ちがっ…ごめ、俺…情けなくて…」
「そんなこと。α性のフェロモンに当てられたら気持ちよくなってしまうのは仕方ないことですし…」
「でもっ…春枝、まだ…逝けて、なぃっ」

ボロボロと泣き顔を晒す俺に対して、優しく抱き締めてくれる春枝が愛おしかった。涙が頬に伝い、そっと指で拭ってくれて、触れるだけのキスをくれた。

「じゃあ…気持ちよくしてくれます?」
「ふぇっ…?」

俺のきょとんとした顔を春枝ちゃんは見上げながら、腰を掴むとまた上下に体を揺さぶられた。グチュリと中が濡れ結腸の奥へと押し進められる。

「ふぁ、ぉ、ん゙あ、ぁあ゙あ、ぁっ!」
「あっ…ん…気持ち…」
「あ゙ぃ、ぃい…お゙んん゙壊れ、ひぐぅゔっ!」
「あはっ…煽ったのは研二さんでしょう?責任取っていっぱい気持ちよくなりましょう?」

ーーー。

夜桜の花がはらはらと舞い落ちる。そんな中で俺は彼女と激しいセックスをしており、喘ぎ声を漏らしつつ彼女に抱き着いて快楽の波が過ぎ去るのを耐えていた。

「んっぁ…はっ…春枝、しゅきっ…」
「私も…研二さんのこと愛してる」
「っ…ぁ、ありが、とぅ…」

俺が今一番幸せ者だろうと思う。泣き腫らした目でへにゃりと目尻を下げて笑えば、今度はまぶたへと口付けを落としてくれた。

ーーー。

「春枝ちゃんの馬鹿…立てないっ」
「ごめんなさい…研二さんが可愛かったからつい」
「そんな可愛い顔で謝っても許してなんてーー…」
「ごめんなさい…?」
「っっ…あぁもう!今回だけだからな!」

俺自身もチョロいとは思うけど、あざと可愛く謝る春枝ちゃんを怒る気にもなれなくて結局俺が許してしまうのだ。優秀な彼女は運転手を呼んでいたから、今待っている間に夜桜を楽しもうと思う。
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