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王の孔雀石【ONE PIECE 】

第2章 中編 古代都市シャンドラ



世界序列2位の国が、何故シャンドラを狙うのか。

はっきりとした理由は分からないが、ユーリを巻き込むなら理由などどうでもよかった。

シャンクスは剣を構えると、軽く息を吐く。

目の前の相手が厄介なのは分かっていた。

しかし、ここで彼らを食い止めなければ、シャンドラの国は滅ぼされるだろう。

「…そちらが不利なのは分かってますよね?我々も無駄な殺生は避けたい」

双方の睨み合いが続く中で、相手から出された取引。

それは、シャンドラが持つ古代兵器を渡せというものだった。

「…何の話だ」

まったく心当たりのない話に、シャンクスは眉をひそめる。

確かに古代兵器は探していたが、未だに見つけることができていない。

ガセの情報を流されてるとしても、一体誰に利益がある?

「…誰かが、シャンドラを狙ってンだろ」

「あ、エミリアが内通者に一票」

「エミリア?」

「数日前、あっちの国の誰かと話してるのを見たぞ」

「お前、それは早く言えよ」

「いやだってシャンクスここ数日いなかったじゃん」

「なぁ、まだ戦い始まんねぇのか?」

ローとエースとシャンクスで何か話し込み、ルフィが暇そうにぼやく。

そんな彼らの様子を見ていた相手が、僅かに口元を引きつらせる。

「…交渉は決裂ですか。その余裕が何時まで持つか見物ですね」

男の合図と共に襲い掛かってるく兵士達。

漸く始まった戦いに、一部の家臣は意気揚々としており、数名はため息を吐いていた。


「…ユーリ!お前はここから離れろ!」

「…残念ですが、そうはいきません」

シャンクスが頭上に向けてそう叫ぶが、ユーリを捕らえようと動き出す兵士達。

その様子に、シャンクスは舌打ちをした。






ーーーこれはこれは、そんなに鳥の存在が珍しいのでしょうか


ユーリは適当に逃げながら、そんなことを考えていた。



ここは敵の敷地内。

自由に動き回るには少し狭いが、捕まらず逃げ回ることはできる。


ユーリはシャンクス達に視線を戻し、どうしたものかと悩んでいた。



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