• テキストサイズ

王の孔雀石【ONE PIECE 】

第2章 中編 古代都市シャンドラ




シャンクスが目を覚ますと、既に朝日が昇っていた。

何時もは小鳥の声で早くに目が覚めるのだが、疲れていたのか今日は目覚めが遅かった。


身体を起こせば眠っていた小鳥は既にいない。

ここ最近、ユーリは自由に外を飛び回っているようで、その姿をあまり見かけなかった。

そのままどこか遠くへ行くのかと思ったが、彼女は何時もこの場所に戻ってくる。

彼女が戻ってこれるように、部屋の窓を開けっぱなしにしている彼も彼なのだが。

心のどこかで、小鳥が戻ってくるのを望んでいるシャンクス。

一体彼女の何がシャンクスの心を惹いているのか。


ここ最近頻繁に見る夢のせいなのだろうか。


シャンクスは暫くベットに座り茫然としていたが、不意に聞こえてきた小鳥のさえずりに身体を起こす。

そのまま足を進めれば、窓枠に止まっているユーリを見つけた。

てっきり今日もどこかへ行っているのか思ったが、違うようだった。

尻尾を揺らしながら左右にピョンピョン跳ねている。


……何やってんだこいつ


彼女の不可解な行動にシャンクスは苦笑を漏らす。

そっと窓枠に手を置いて彼女の通路を妨害すれば、不満そうな鳴き声があがった。

手をどかせとばかりにつついてくる彼女。


そんな彼女の頭を撫でてやると、シャンクスは身支度を始める。


なんとなく、夢で逢った彼女から、この小鳥を大切にするように言われた気がする。



初めて見たあの日から、シャンクスの心は彼女に惹かれていた。


だからそんな彼が、小鳥を無意識に大切に扱うのも仕方ないだろう。



シャンクスが物思いに耽りながら身支度を整えていると、小鳥が彼の肩に止まった。


どうやら今日はシャンクスに付いてくるらしい。


そんな彼女に彼は笑みを浮かべると、一緒に部屋を後にした。







/ 242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp