第2章 中編 古代都市シャンドラ
「なぁなぁ、おれも連れて行ってくれよー」
ここはシャンドラの王宮にある会議室。
国王と家臣の間で開かれた会議では、国の行く末について話し合われた。
この時シャンクスは初めて、古代兵器の話題を出した。
そして、その情報が眠ってると思われる遺跡を最近見つけ、そこへ向かうことになったのだ。
今世界で起きている多数の戦争は、日を増すごとに悪化している。
そんな中で、この国の防衛を下げるわけには行かなかった。
だから今回の調査は、国王自ら行くという、前代未聞の結果となった。
もともとそう提案したのは国王自身なので誰も反対しなかった。
そしてそんな中で言われたのは上記の言葉だ。
家臣の中で一番若いルフィは、外の世界に興味深々だった。
滅多に城外に出れないこの時代。
幾ら家臣とは言え、まだ幼い彼が好奇心を露わにするのは仕方ないことだろう。
「おいルフィ、シャンクスは今国王なんだぞ?少しは立場をわきまえろよ」
そんなルフィを咎めたのは、ルフィの兄に当たるエースだった。
普段から何かとルフィの面倒を見ている彼。
国王になっても何時までも馴れ馴れしく接するルフィに、時折頭を悩ませていた。
「今更気にすることもないだろ。そもそも、おれが国王になってから敬語なんて使う奴がここにいるか?」
「そりゃ、身内ばかりの集まりだからそこは仕方ねぇだろ。だいたい俺が言いたいことは…」
ルフィの首根っこを捕まえ、長々と説教している彼。
この国が今どれだけ危険に曝されているか、国王自ら外へ行くことがどれだけ大変なのかを。
敵に見つかれば、まず間違いなく無傷では済まされないだろう。
だから、穏便に調査するためにも、単独で行動した方が融通が利くのだ。