第3章 後編 王の願い 少女の想い
「いっ…!?った」
暫し無言の攻防戦が続いていたが、不意にシャンクスから首筋を噛まれた。
その後強く吸われたかと思うと、再び綺麗付けられた跡。
「おれとヤッた後に能力は使うな」
ユーリの首筋に付けた跡を見て、満足気に撫でているシャンクスはそんなことを言ってきた。
「それなら手加減をして欲しいのですが」
しかもそこは服で隠れない場所なんですが。
不服そうなユーリの視線と言葉に、シャンクスは笑みを浮かべただけで肯定も否定の言葉も発しなかった。
あ、これは絶対私の意見なんて無視するやつだ。
ユーリはそっとため息を吐くと、彼の下から這い出そうとしたが、止められた。
「さて、回復したならしたで再開するか」
「は!?」
シャンクスの言葉にギョッとしたユーリは、嘘だろと視線を向ける。
目が合えば、彼の瞳の中に欲情の色が見え、嘘ではないことが分かってしまった。
ユーリが文句を言う前に塞がれた唇。
抵抗する前に両手はベットに縫い付けられた。
ユーリは再び始まった行為に表情を青ざめさせると、今後は能力の使い方を考えなければと真剣に思った。
このままでは行為がエンドレスで行われ、本気で生死に関わりそうだ。
ユーリは彼から与えられる愛撫に耐えながら、回復系の能力者と言うのも考えものだと、表情を引きつらせたのだった。