• テキストサイズ

王の孔雀石【ONE PIECE 】

第1章 前編 赤髪の皇帝 白髪の少女



そして数日後。

原作通り、ルフィが山賊に襲われていた。
その後駆けつけた赤髪海賊団にあっけなくやられていく仲間達。

そんな様子を、ユーリは懲りもせず物陰からガン見していた。

いやぁこの前は散々だったがやっぱりシャンクスかっこいいな!
そしてルフィの嫌気さ!かわいい!!

不審者よろしくデレデレな表情で様子を見ているユーリ。

そして煙幕が辺りを包むと、予想通りルフィが誘拐された。

よしよし、後はどうやって二人のあのシーンを見るかだな。

最初こそ人の不幸がどうとか思っていたが、所詮は夢の世界。
好き勝手やって何が悪いと開き直ることにした。






「……ん?おまえは?」

ユーリはルフィを追いかけようと身を翻した時、何故か山賊の頭に捕まった。

「…は?」

一瞬状況が理解できず唖然とするユーリ。
だがそんなユーリの様子には気にも留めず、何とルフィを放り出してユーリを代わりに捕らえたのだ。

「…ちょっと待て、誘拐する人物が違う」

「お前あんときのガキだろ?あの赤髪のガキか何かか?」

「いやいや人の話を聞け!」

ユーリは冗談じゃないとばかりに逃れようともがくが、生憎今の彼女は子供。

いとも簡単に連行されてしまった。

どうやらシャンクスにとって、ユーリの存在は重要なものだと勘違いしたようだ。
そしてシャンクスに恨みを持つ山賊は、より彼にダメージを与える為にルフィよりもユーリに目を付けた。

確かにその考えは間違ってないかもしれないが、ユーリからしてみればそんなこと知るはずもない。

途中でルフィが助けようとしてくれたが綺麗に返り討ちあっていた。



な、なんてことだ…

あれよあれよと言う間に身体を拘束されて船に乗せられた。

しかも原作とは違い、それなりに立派な船で他の仲間達も一緒に乗っていた。
どうやらユーリを海に落とすのではなく、どこかへ連れて行くつもりらしい。

それがまさかオークション会場とは知らず、ユーリは原作ではありえないこの現状に、絶望の表情を浮かべていた。

/ 242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp