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雛鳥トリッパー! 【ONE PIECE】

第3章 【に 雛鳥、親鳥と出会う】




「……そなたは何かの"能力者"か?」
「能力者? 超能力の類ですか?」

夢の世界だから超能力もありってこと?
自分の夢ながら、ちょっと厨二過ぎやしません?

鳳凰はヒナの反応を見て、
非常に驚いた様子をみせた。

「これは……たまげた。そなた、異界人か」
「さっきから一体なんですか。さっぱり分からないんですけれど」

能力者やら、"異海人"やら知らない単語ばかり。
違う海の人ってどういう意味なの、全く。

「分からない、か。そうか、それもそうだな」

なんで、そんな哀れむような目で私を見るの。
だってここは私の夢の世界で。

「哀れな娘。悲運な娘。
ここはグランドライン。恐らくそなたが育った世界ではないだろうよ」

……グランドライン?
だってそれは漫画の、創作の中に出てくる名称でしょ?

「夢の中なんだから、元の世界と違って当然でしょう? 夢だから他の動物から姿が見えなかったし、感触だってふわふわしてて……」
「ならば今は? 他から姿は見えぬか? 感触は不確かか?」

その言葉を理解したと同時に、
まるで夢から覚めたみたいに。
全ての感覚がリアリティを持って襲いかかってくる。

青々とした緑の香り。
爽やかな潮の香り。
裸足で歩いた足の痛みに、鳳凰の圧倒的な存在感。

それらの全てが一気にヒナを苛んだ。
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