【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第7章 Tigridia pavonia -助けて-
そして、クラピカさんに案内され、寝台車輌に乗り込み、個室に入る。
部屋に入ると、目の前には車窓。
車窓の向こうでは、山の間をオレンジ色の光を放ちながら沈みかけている太陽と、木々たちが列車のスピードに合わせて駆けてゆく。
そんな車窓のすぐ下にテーブルがあり、向かい合わせになった座席もついている。
ベッドはそれらを隔てて右と左に設置してあった。
簡易的なものだが、寝台列車にしてはなかなか広い。
「ふぅ。これで最後の列車の乗り換えですね」
私はトランクを床に置き、座席に腰を掛ける。
「えぇ。お疲れでしょう。私が起きていますので少しお休みに…」
「いいえ。疲労が溜まっているのは私より、飛行艇や列車の手配から安全なルートの確保までしてくださったクラピカさんですわ。ご一緒してくださって本当にありがとうございます」
「いえ、私はーー…」
「お仕事、ですものね?」
少し寂しい…。
けど、私は小さく微笑む。
仕事だから…か。
彼のことを思い出す。
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