【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第6章 Meadow Saffron -危険な美しさ-
ガチャン
重い金属音が鳴り、目の前で私は黒い銃口を突き付けられる。
「ッ!」
頭でそれが銃だとわかった瞬間、銃口を見つめながら逃げるように後退り、そのままドアに背を預けるしかできなかった。
恐怖で声も出ない。
「あの男がちゃんと殺してれば、こんなことやらずに済んだのにねぇ…」
彼女は恨めしそうに目を細める。
「何の…こと、ですか…?」
両手を小さく上げ、震える声を絞り出す。
すると、彼女はさっきとは打って変わってにこりと微笑を浮かべた。
「関係ないわ」
彼女は躊躇なく引き金に指を掛ける。
彼女の微笑は見たこともない程に、冷たく、そして憎悪と狂気に満ちていた。
撃たれるーー…
そう悟り、恐怖から目を逸らすようにぎゅっと瞑ろうとした刹那ーー…
「お嬢様ぁあッッ!!!」
フランの悲鳴に似た叫び声が聞こえた。
_