【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第5章 California Poppy -拒絶しないで-
「ねぇ、オレに時間くれる?」
「時間…?」
「まだ理解できてないんだ。この感情が何なのか。それを理解するために…時間が必要なんだ」
真っ直ぐ私を見つめる彼の黒い瞳に、私はこくりと笑って頷いた。
「ぎゅってしてもいい?」
「えぇ。あなたになら良いわ」
彼はそっと優しく両腕を私の背中に回す。
私は彼の腕の中で、心臓の音を感じた。
「その気持ちに答えが出たら…聞かせてくれますか…?」
「うん。キミにだけ…教えてあげるね」
体を離しても、高鳴る鼓動が響き合い、視線が交錯する。
「また…会いに来てもいい?」
「えぇ。私も…あなたに会いに行きますね」
あなたの問いかけが嬉しくて…また会えるんだと思うと、とめどなく笑顔が溢れてしまう。
「リリア…」
すると、あなたは私とおでこをくっつけて私の右手を両手で優しく包み込む。
その温かさに安心感を覚える。
「私はもう…答えが出ています」
私はゆっくり目を閉じた。
「その答えがあなたがこれから出す答えと同じものであることを…願ってますわ…」
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