【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第5章 California Poppy -拒絶しないで-
私に対する感情は"興味"。
好きとか嫌いとかじゃない。
人がわからないことを知りたいと思うのと同じ。
彼も私の何かがわからなくて興味を持った。
それだけ。
私はこんなにあなたのことが好きなのにーー…
…好き?
いやいや、あり得ない。
「ひどいこと言われたのに好きとかありえないじゃない!」
「本当に?」
不意に寝室に男の声が響き、私はベッドで跳ね起きる。
コツ…コツ…と鳴る足音と共に廊下に伸びてくる影。
ここには私しかいないはずなのに近づいてくる気配に背筋が凍る。
誰?
泥棒?
どこから?
いつ入ったの?
オートロックでセキュリティ万全のこのマンションに…。
どうしよう?
身を守らないといけないのに…。
私の体は動かない。
「フフ…♡」
現れた不気味な笑みを浮かべる男は、まさにピエロと言うに相応しい格好をしてる。
少しウェーブがかった赤髪を逆立て、頬には星と涙の形をしたペイント。
切れ長な目と薄笑いを浮かべた唇。
肩や手首にピンクの輪っかをはめて、薄い水色を基調とした奇抜な服。
トランプのスートのクラブとスペードが両胸に大きく描かれてる。
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