【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第3章 Calendula -失望-
「ほら、部屋出れたよ」
彼にそう言われた私は恐る恐る目を開ける。
本当に下に地面がある。
上を見上げれば、開け放たれた窓から明かりが漏れ、カーテンがゆらゆら風になびいている。
イルミ様はスーツケースを地面に置き、そっと私を降ろした。
まだ心臓がバクバクしてる私は、はぁ〜〜と安心して息をついた。
「大丈夫?リリア」
「はい…。なんとかだいじょーー…」
私は彼の顔を見つめ、思わず聞き返した。
「名前、呼んでみたんだけど…変?」
首をかしげる彼に、私はブンブン首を横に振った。
もっと左胸がうるさく高鳴る。
「変…じゃないです。ちょっとびっくりしちゃって」
照れ隠しで私は小さく笑って見せた。
「ねぇ、オレのこと好き?」
「…え……?」
「だって、顔真っ赤だし」
彼は表情を変える事なく、じっと大きな目で私を見つめてくる。
唐突な質問に、私は返答に困った。
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