【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第3章 Calendula -失望-
「痛かった?」
「そう、ですね…。でも、あの時イルミ様が私の服を引っ張ってくださらなかったら、痛いだけじゃ済まなかったかと思います。それもまた…感謝しなくちゃいけませんね」
ふと、イルミ様が笑う。
「いいよ、そんなの」
少しだけ…その闇が揺れて明るくなった気がした。
ちょっと嬉しくなる。
「痛くなくなって良かった」
口角だけ上げてにっこりと笑うイルミ様。
こんな顔して笑うんだ。
つられて私も笑ってしまう。
「それよりさ、この部屋じゃなくてもっと良いとこ泊まりたくない?」
「へ?」
あまりに唐突な会話七変化で思考がついていかない。
何で急にそんなことーー…
「だってそこいるよ。平気なの?」
「え?いるって何が…?」
「何ってそこーー…」
私はとてつもなく嫌な予感がしながらも、彼の指差す方へゆっくり振り返る。
「ゴキ○リ」
_