【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第1章 Yellow Geranium -予期せぬ出逢い-
「お前何度言えばわかんだ!?こっち向けっつったろうが!!」
バシッと頬を思い切り殴られる。
痛い。
口の中で血の味がする。
ゲイルが笑う。
私は今、どんな顔をしているのだろう。
ビカッと光り、雷鳴が轟く。
…あんな外でもいい。
ここから出たい。
誰か私をーー…
助けてください。
でなければ、
殺してくださいーー…
バチン!!
その瞬間、突然部屋の明かりが消えた。
「なんだ?停電か?」
律動をやめ、ゲイルはキョロキョロと辺りを見回す。
何でもいい。
何でもいいから早く、全てを終わらせてーー…
「ぎゃ!」
暗闇の中、ゲイルの悲鳴が聞こえたかと思うと、私に覆いかぶさりながらドサッと倒れこむ。
この男の無駄についた脂肪のせいでかなり重い。
何なの。
気持ち悪い…。
思わずゲイルの方を見た。
「あ…」
私の顔のすぐ隣にゲイルの顔。
頭には黄色い玉のついた針がいくつもブスブス刺さってる。
目を見開き、よだれを垂らしながら一点を見つめていた。
死んでる…?
何で?
何が起きたの?
…いや、考えたくない。
もう疲れた。
眠りたい。
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