【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第20章 Sweet pea -旅立ち-
「あなたにはこんなにお友達がいます。やりたいことを応援して、一緒に笑ってくれるお友達が…。あなたならきっと…彼らを大事にできるはずですわ」
すると、キルアくんは目を伏せてぽつりと小さくつぶやいた。
「どうして…そう思うの?」
「キルアくんは…ここにいるお友達のことを大事にしたいって思ってるから」
キルアくんはハッとして、顔を上げてくれた。
その表情に憂いはない。
「ゴンくんたちはあなたを心配してここまで会いに来たのよ?それってあなたを大事に思ってるからで、あなたが大事に思われるような行動をしてきた結果でしょう?そんなお友達のことを、大事にしないわけないもの」
私が微笑みかけると、キルアくんもフッと笑ってくれた。
「アンタが何でこんな所まで来てそんなこと言うのかわかんないけど…ありがとう」
私はゆっくりと首を横に振った。
「ありがとう」はこちらの方。
キルアくんがお友達と会えたなら、これから"住む世界が違う"と言われた場所を飛び越えていくんだもの。
だから私とイルも…同じように生きる世界を越えられるって勇気をもらえた。
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