【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第18章 Odontoglossum -特別な存在-
「痛いなら痛いって言っていいのよ」
もしかしたら痛みに慣れるための訓練とかしてたり、痛いなんて言えない環境で生きてきたのかもしれない。
だから…何も感じなくなったの?
その方が楽だから…。
「声に出したら伝わるわ。さっきも私に『ずっと会いたかった』って言ってくれたでしょう?同じよ、イル。ちゃんと言って。いい?」
イルは表情を変えずに首をかくんと曲げた。
「リリィ、怒ってる?」
「当たり前でしょ!」
私が即答すると、イルは口をつぐんで目線を下げる。
表情はあまり変わらないけど、しゅんとしてる。
ちょっと強く言い過ぎたかな?
でも、ちゃんと伝えなきゃ…。
じゃないと、あなたはいつまで経っても自分を大事にできない。
「あなたのことが大事なの。他の何よりも。一番大事に思ってる。だから、あなたもあなた自身を大事にしてほしい」
「自分を…大事に?それってどういうこと?」
イルは右腕を抑えて困惑した表情をしてる。
_