【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第18章 Odontoglossum -特別な存在-
イルとヒソカさんは、去っていくゴンくんの背中を見つめている。
「ま、彼らも行ってみればわかるよ。オレたちと彼らじゃーー…」
イルはそこまで言って、何か迷ったように一瞬止まる。
しかし、すぅと息を吸い込んで再び言葉を紡いだ。
「住む世界が違うってことがね」
住む世界が違う…か。
確かに、イルの家の敷地はあの山一つ分なのだとしたら広大だわ。
お屋敷も本邸に加え、別宅がいくつもあるようだった。
部屋の調度品もアンティークなものばかりだったし、別宅から見えたお庭もうちの庭園よりも広かった。
経済面から見て、一般庶民でないことは確かよね。
それとも…ゾルディック家が『伝説の暗殺一家』だから…?
だとしたら、イルと私もーー…
「あぁ…これ?」
考え事をしていたら、イルがヒソカさんに右腕を上げて見せた。
何で気が付かなかったのか、その右腕は肘から下が真っ赤に腫れ上がっている。
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