【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第18章 Odontoglossum -特別な存在-
「こちらです」
階段を上がり、会場内を案内してもらいながら、ミザイさんについていく。
廊下は吹き抜けでアーケードになっており、陽が差し込んで心地良い。
天井には、ヤマブキの蕾のような形をしたガラス製のペンダントライトがぶら下がっている。
夜になればこのライトがついて、幻想的な雰囲気になりそう。
夜まで待って、イルと二人でここを歩くのもロマンチック〜!
あ、いけないいけない。
観光で来たわけじゃなかったわ。
「それにしても…」
ふとミザイさんが口を開く。
「急に連絡があったと思えば、ハンター試験の最終会場まで案内してほしいだなんて…驚きました」
「ミザイさんならご存知かなと思いまして」
「あなたの予想は見事に当たったわけですな」
「試験終了後ならここを案内してもルール上問題ないから連れて来てくださったのでしょう?ミザイさんはそういうのきっちりしてそうですし」
「そうですね。さすがに試験中に部外者を入れるわけにはいきません。とは言え、今回もたまたまここに会長がいらして許可をいただけた幸運があっての特例です」
「それは…ご無理を申し上げてしまいましたわね。ごめんなさい」
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