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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第3章 Calendula -失望-





彼はその嘆願を別段悩むこともなく、すんなり了承してくれた。



ーーー…「ターゲットのそばにいちゃもうダメだけど、それ以外は生かしといてあげられるよ」



彼は「じゃ」と無機質な表情と声だけを残し、邸宅へと入って行った。


その後、ポツリポツリと雨が降り出してるのもよそに、ただ家の門前で立ったまま、灯り始めていた部屋の明かりが事切れたように一瞬で全て落ちるのをを見届けた。


…それからはよく覚えていない。

いつもおしとやかに優しく笑うメイドー…フランがたまたま夕食の買い出しに出ていたようで、雨の中呆然と立ち尽くす私に駆け寄り、右腕の傷にあたふたしながらも傘を差し出してくれた。

その後、フランに連れられて邸宅に入り、両親といつも両親の護衛についていた執事と両親に懇意にしてもらっていた使用人の何人かの死体を見つけた。

入った時、家の中は騒然としていて阿鼻叫喚だったけど、私だけはただ感情もなく見ていられた。


警察への連絡など事後処理はベラードを中心に、私に代わって全てみんながやってくれた。

その間、私はただ自分の部屋で泣いているだけだった。

嬉しくて嬉しくてーー…

涙が止まらなくなるほど笑った。


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