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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第3章 Calendula -失望-





あれから数週間が経った。

唯一血の繋がりのあった両親は死んだ。

私はまだ生きている。

生きている私は列車に揺られながらとある場所を目指している。


あの時、彼と話した会話。

彼は約束を守ってくれた。



ーーー…


「私のことは…殺さなくて良いのですか?」


私の表情が強張る。


「うん。依頼に含まれてないし」


彼は私とここまで歩いて来た時と同じように、眉ひとつ動かさずに話す。


「私以外は殺せと…そういう依頼なのですね?」

「今回はシュピールツォイク家の人間を殺すのが目的。でも、キミはまだ戸籍上はゲイルの配偶者ってことになってる」

「……わかりました。家族のことはどうぞ、お好きになさってください。あなたがかの暗殺一族、ゾルディック家の人間であることはもちろん、今日のことも他言しません」


私はうつむきながら拳を握りしめる。


「…ですが、何も見ていない者やフラン、ベラードだけはどうか…どうか見逃していただけないでしょうか。シュピールツォイクに仕えている方々は私の家族が誰かに恨まれていることと何も関係ありません」


ーーー…



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