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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第15章 Purple Anemone -あなたを信じて待つ-





私は照れてしまうのを隠すように小さく笑った。


「イル…」

「ん?」


イルは頬杖をつきながら私を見た。


「おかえりなさい。会えるのを今か今かと待っていました」


私が笑いかけると、イルはどんどん頬を赤らめる。

そして、終いには私から目をそらしてボソボソと話し始めた。


「う、うん…。ただいま…。オレも会いたかった…かな」


赤い顔で地面を見つめたまま呟いたイル。


あなたが私に会いたがってくれてたなんて…とても嬉しい。

さっきまで不安で怖くてどうしようとそれだけが頭を巡ってて、ただただ心配で憂鬱だった。

それなのに、今は嬉しくて嬉しくて笑顔だけが溢れてる。


「あ、あのさ、リリィ…」


イルがちらりとだけ私を見る。

イルの顔を覗き込むように首をかしげると、イルは少し驚いたようにぴくりと体を揺らしてまた私から目をそらす。


「じ、時間が欲しいって言ったことなんだけど…」


そう言って俯くと、彼の長くて綺麗な黒髪が垂れて顔を隠す。


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