【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第15章 Purple Anemone -あなたを信じて待つ-
「ごめんね。思ったより時間かかっちゃった。すごく待ったよね?」
「いいえ。待ち合わせは今日。今日はまだ終わってません」
私は広場の時計台を指差す。
時間は23:58。
「約束通りですよ」
私が笑うと、イルもちょっとだけ笑う。
心が通じたみたいで嬉しくなる。
すると、イルは私がさっきまで座ってたベンチを指差した。
私は小さく頷いて2人でそのベンチに腰掛ける。
「待ってる間、何してたの?」
「ある方とお話をしていたの。お名前を聞きそびれちゃったけど…そのおかげで退屈しなかったわ」
「そうなの?男?」
「爽やかな若い男性です」
「そっかぁ…」
イルはあからさまに口を尖らせ、ブスッとしながら頬杖をつく。
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