【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第14章 Pink Tulip -愛の芽生え-
「かわいそうな奴だな、お前。どうせ人を好きになったことも本気で愛したこともないんだろ?」
人を好きになる?
本気で愛する?
どれも聞き慣れない。
大事な人って誰?
愛するって何?
でも、真っ先に思い浮かぶのは家族でも、ましてやキルでもない。
ーーー…「リリア…リリア・シュピールツォイクと申します」
何でキミの顔が浮かぶんだろう?
何でキミのほっぺにちゅーなんかしちゃったんだろう?
キミにちゅーされて、無いはずの心が震えたのは何でだろう?
キミを想うと、胸がいっぱいになるのは何でだろう?
何で…何で…何で…?
そうやってわかんないフリ。
本当はわかってるよ。
わかってるはずなのに、今までのオレがそれを否定する。
キミが眩し過ぎて計り切れないでいるだけだ。
だから本当にキミを想ってるわけじゃない。
きっと邪魔な存在になる。
そうなったらキミを殺しちゃうかもしれない。
だったら最初からそんなもの必要ないだろう?
そうやって自分に言い聞かせる。
ただの気の迷いだって。
そんなのダメだって。
そういう感情は捨てたはずだろって。
そうだよ。
その通りだよ。
だからこんなに苦しい。
それを答えにしたくないから。
オレは新しい答えが欲しいから。
そのためにーー…
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