【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第12章 Morning Glory -約束-
「うん。何してるのかなってさ。どんな本読んでるの?」
その質問に、私は思わず微笑んだ。
興味を持ってくれたことが…嬉しくてーー…
「ファンタジー小説です。別の世界に行った気持ちになれるから…」
「ふぅん。あんまり読んだことないなぁ」
イルミ様は人差し指を顎にトントンさせながら宙を仰いだ。
「他には何が好き?」
「他…ですか?そうですね…。花が好きです。部屋に飾ったり庭園に植えたり、お花屋さんを見て回るのも好き。綺麗に咲いた花を見てるととても癒されるし、私もこんなふうに穏やかに陽の光を浴びて綺麗になれたらなって…ある種の憧れです」
私がそう話すと、イルミ様は「ふーん…」と不思議そうにじっと私を見つめる。
「変、ですか?」
「変というか…キミは花より綺麗だから憧れる必要ないよ」
「うふふっ。そんなこと言われたの初めてです」
ドキッと鼓動が高鳴ると同時に、嬉しくて思わず照れてしまったのを隠すように笑って見せた。
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