【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第10章 Plumeria -内気な乙女-
「うん。それは大丈夫。アリアの追っ手からリリアを助けたのはオレだしね。安心してよ。彼女はちゃんとキミらの所に帰れるようにする」
「…殺し屋である貴殿がお嬢様を助ける思考や意図が全く読めませんが、一応感謝はしておきましょう」
「どーも」
ベラードは一つふぅと息をついた。
「…声の反響具合から察するに、スピーカーモードにされているようですが」
「それが?」
「貴殿と二人でお話したい」
イルミ様が私の方を一瞥する。
…ベラード、イルミ様に何を言うつもりなのかしら。
「ベラード、イルミ様に失礼のないようお願い致します。彼は私たちを助けてくれるのですから」
「心得ております」
その返答を聞き、私はイルミ様に小さく頷くと、イルミ様は子機のスピーカーをオフにしてドアの方へ歩いて行く。
でも、イルミ様はドアノブをひねる前に私の方へ振り返った。
「キミはもう休んでていいからね」
「いえ。お待ちしてますわ」
私がそう言うと、イルミ様は少し嬉しそうに小さな微笑みを残し、部屋を後にした………
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